2016年2月4日木曜日

3.5MHz VCHアンテナ製作編

設計編で決めた60μHのコイルの製作から始める。
材料は、DIYで買った園芸用アルミ線と100均ショップのプラスチック製味噌たると少々のボルトナット+端子

味噌たる一杯に巻くと90μHほどになったのでLCメーターで測りながらいいところでカットした。



アンテナ自体あとは電線があれば完成であるが問題は設置方法である。

既存で10mHのグラス製釣竿を使った7,10MHzのinv-Vが設置してあるのでこの竿を使うことにする。が、調整のためにこのアンテナだけの上げ下ろしができる構造にしておきたい。

で考えたのが、竿の最上部に滑車をつけてエレメントを上げ下ろしできるようにする事だが、元々このinv-Vは敷地ぎりぎりに立てているので北側からの風を受けると南側に竿がしなりエレメントがたわんでSWRが狂う欠点があった。そのためわざと北側にしならせて垂直に凧紐で引っ張って風を受けても南にしならないようにしていた。この紐をVCHの上げ下げ用のひもと兼用できそうなのでやってみた。

しかし、頭の中で想像するのと実際やってみるとは大違いで、滑車やワイヤーの重み特にコイルが重く竿がしなって形状を保つことができない。

次に思いついたのが、重いコイルを下から支えてやればしなりが少なくならないかということで、別に7mの釣竿の最上部でコイルを固定し下から持ち上げつつ、滑車を引っ張ってみたが竿の最上部は細すぎていくら上から引っ張っても滑車自体が下へしなりつつコイルを支えるはずの竿も変形するためなんとも奇妙な形になって使い物にならなかった。

これの改良で、釣竿の細い部分を使わず、形状を保てる太さの部分を使って支えてみた。これで何とか形になった。とはいえ相当不細工ではあるが。

風でしなる竿を引っ張って形状を保つ紐をVCHのホットエレメントの上げ下げに使ってしかもコイルの重量を上手く別の竿で支えながらの究極の相持ち構造の釣竿アンテナとして完成した。


コールド側は、最初地面にエレメントを這わしていたが、どうしてもリアクタンスが0にならないためそばにあった金属フェンスの最上部に這わしてみたところうまく行った。

コールド側エレメントの処理




エレメント長の調整後のSWRカーブを測定したのが下の図(赤線がSWR特性)


シミュレーション時のSWR特性は


エレメントの長さは周囲の影響でシミュレーション通りとはいかなかったが、帯域幅はカーブが示すようにかなりシミュレーションに近いアンテナが出来上がった。

製作費も安くATUのような機械仕掛けの調整機構が無くて、高々(?)10mで3.5MHzにQRVできるようになったので満足している。飛びはこれからだが、かなりよく聞こえるアンテナに仕上がっている。惜しむらくはもう少し見てくれを良くしたいところではある。

P.S.
このアンテナで3.5をワッチしているのだが、コールサインを総務省の電波利用ホームページ 無線局情報検索で検索してみると1KW局がたくさん出ておられる。さすがベテランのバンドで、ちょっと出るのが怖くなった。


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